4大組織のうちのひとつです。
結合組織は、さまざまな形をとります。
事実か不明ですが、他の組織に該当しないものを全部まとめて結合組織に分類したようだ、
と言っていた人がいました。
そんな話が納得できる位いろいろな構造と機能を持ちます。
たとえば、
他の結合組織と接着して支持を強化する、
臓器を保護したり膜などで区分けする、
エネルギーを貯蔵する、
液性結合組織によって体内の物質運搬をしたり免疫応答の場となる、
...などです。
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結合組織
- 細胞成分
- 線維芽細胞
- 脂肪細胞
- 単球(≒組織球、マクロファージ)
- リンパ球
- 白血球
- 赤血球
- 血小板
- 肥満細胞
- 基質成分(※次回)
結合組織の細胞
結合組織の細胞は沢山あって、分類の仕方もいくつかあります。
ここでは結合組織の概要として、代表的なものを取り上げています。
詳しくは免疫系のところでやります。
固定細胞
線維芽細胞
からだを支えたり、保持・保護する線維や成分を合成する細胞。
たとえば、「骨芽細胞」など、いる場所の組織の名前を冠して指すことも多い。
白色脂肪細胞
脂肪を溜め、エネルギーを貯蓄したり、
脂肪層をつくり体温の保温や組織の保護をする。
褐色脂肪細胞
エネルギー消費に働き、産熱することで体温の保持に働く。
肩甲骨の間など限られた分部に存在する。加齢と共に減少する。
遊走細胞
単球
免疫系の細胞。血液中に存在して、体中をパトロールしている。
組織の中に入ると、組織球もしくはマクロファージと名前を変える。
(組織によっていろんな名前になる)
異物を手当たり次第に取り込み、分解して、(貪食という)
特徴になる部位を取り出して周りの免疫系細胞に知らせる。(抗原提示という)
抗原提示細胞のひとつ。
リンパ球
免疫系の細胞。Tリンパ球とBリンパ球(≒形質細胞)など種類がある。
抗原提示を受け、その異物に特化した抗体という物質を作ったり、
異物の排除に働く。
白血球
免疫系の細胞。好中球、好酸球、好塩基球がある。
細菌の貪食をする。
感染症(風邪など)になると、数が増える。
好酸球や好塩基球は、寄生虫やアレルギーに関与するようです。
血小板
血液にある細胞。外傷などのとき、血を固め血液の喪失を防ぐ。
赤血球
血液にある有名な細胞。酸素を運ぶ役割をする。
肥満細胞(=マストセル、マスト細胞)
ヒスタミンを放出し、アレルギーに関与する。
結合組織
- 細胞成分(※前回参照)
- 基質成分(=細胞外基質=細胞外マトリクス)
- 繊維成分
- 無定形質
- ヒアルロン酸
- プロテオグリカン
- グルコサミノグリカン
(コンドロイチン硫酸、ケタラン硫酸など)
繊維成分と無定形質の比率でいろんな場所の結合組織の特徴がきまる。
細胞外基質
線維成分
線維は3種類あります。
膠原線維、弾性線維、細網線維です。
膠原線維(コラーゲン線維)
コラーゲン線維は体中にありますが、骨に多いです。
骨の頑丈さを作っています。
線維の太さによってタイプが分けられ、種類が沢山あります。
革のベルトはしっかりしていますが、この線維によるものです。
弾性線維
弾力のある線維です。肺や大きな血管に多くあります。
弾性線維によって肺が膨らんでしぼむ動きができたり、
心拍の合間にも血圧の維持ができます。
細網線維
リンパ節などにあって、リンパ液をろ過する網の役割をしています。
無定形質
無定形質は、保水や化学反応の場を提供する役目があります。
プロテオグリカン凝集体
ヒアルロン酸を軸に、リンカー蛋白を介してプロテオグリカンが付いたもの。
プロテオグリカンは、コア蛋白にグルコサミノグリカンが付いたもの。
グルコサミノグリカンは、コンドロイチン硫酸やケタラン硫酸などの総称名。